2018年01月17日

今年の117に思う

阪神淡路大震災から23年。

タンスの重みの記憶はすでになく、この日を心に留めるよう意識しなければ普通に流れていってしまう。記憶の風化は当たり前のように僕にも訪れてきた。今年はそんな117だった。

震災から2年後、東京転勤を機に湘南に土地を求め家を建てた。30代だった。その時の精一杯のアイデアで建てた家は施工はメーカーハウスで、今から振り返ると何もかもが偽物の家だった。欧米風のデザイン、無垢材のようなフローリング。未熟だった。

そして震災から22年後の去年、湘南にもう一度土地を求め家を建てた。50代だ。今度は全てが本物の家だ。仕事や活動を通じて繋がった人や知恵を活かした。新築戸建では日本で初の国際森林認証FSCのプロジェクト認証を受けた。全てが産地証明のある無垢材。内装はホタテ漆喰を50名を超える仲間が手伝ってくれて塗った。

家は3軒建てて一人前という。後1軒。建てたいと思う。思えばできないことはないのではないか。写真家として生きていきたいという思いだって、自分の才能を信じ続けることが全てではないかと思う。

震災で生かされたと感じた命。たった一度きりの人生。夢を夢で終わらせるのは努力を怠ったということだと言い聞かせて、与えられた命、生かされた命を使い切りたいと思う。

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2018年正月の芦屋霊園からの眺め

posted by 川廷昌弘 at 00:00| Comment(0) | エコロジー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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