「Japanese Ecology Project〜南方熊楠のゆかりの地を歩くガイドマップ編集会議!〜」
CEPAジャパンのプロジェクトのひとつ。世界にも発信できる日本の自然共生文化を、過去の偉人をキャラクターにして共感を得られるようなコンテンツにできないかと考えた第一弾。水野雅弘さん肝いりのプロジェクト。熊楠ゆかりの場所の映像マップを企画。
生誕150年を迎える熊楠のエコロジー思想を追いかけ、その場所に訪れてみたくなるガイドブックの制作内容を検討する会議。南方熊楠顕彰会の方々ともご相談させていただき、何とか開催することができた。
水野雅弘さんの熊野での人脈をフルに活かしてもらって、集まってくださった全員から持ち味豊かな発言をいただき充実した時間となった。この議事録そのものが読み物としてもきっと抜群だと思う。参加者のご了解をいただき会議は動画で記録したので頑張って書き起しをする事にした。最後に全員が「編集企画委員」となることを承認する拍手で閉会!記念の集合写真を撮り終了。
「南方熊楠のゆかりの地を歩くガイドマップ」編集企画委員!
ガイドブックの冊子と映像は今夏完成予定。いよいよ水野さんとのスペシャルなプロジェクトが始動だ。
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講義「南方熊楠と紀南の景勝地」
田村義也さん(南方熊楠顕彰会学術部長)
ミニ講演
「私が何故かひかれる三人の日本人」
藤田一照さん(曹洞宗国際センター所長)
「熊楠ゆかりの地を歩くガイドマップ候補地」
大竹哲夫さん(み熊野ねっと代表)
ご参加
玉井済夫さん(天神崎の自然を大切にする会)
弓場武夫さん(ふるさと自然公園センター)
岩野公美さん(環境省田辺自然保護官事務所)
中村千佳子さん(環境省田辺自然保護官事務所)
松下やす子さん(田辺市議会議員)
寺本尚史さん(那智勝浦教育委員会)
松上京子さん(元田辺市教育委員)
坪野賢一郎さん(元和歌山県紀南図書館長)
後藤さやかさん(映像作家)
山口猛さん(旅禅代表)
石丸美穂子さん(上富田町観光コンシェルジュ)
大浜由美子さん(古道セラピスト)
西尾浩樹さん(南方熊楠顕彰会事務局)
杉山和也さん(南方熊楠顕彰会)
進行
川廷昌弘(CEPAジャパン代表)
水野雅弘(CEPAジャパン理事 & Green TV JAPAN代表)
2月25日
南方熊楠を思ふ撮影の旅の番外編。今日の同行者はいつもの大竹哲夫さんではなく、熊野地域でガイドビジネスを開拓している「旅禅」の山口猛さん。ご自身は関東在住ながら、熊野に魅せられて拠点を置き事業を興した人。とてもエネルギッシュ。
今日の目的地はいよいよ那智の原始林!山のガイドは山伏の生熊哲也さん。足取り軽くけもの道も川を渡るのもスタスタ。熊楠が粘菌を探し求めた山は熊野那智大社の神域。そのため、まずご祈祷して、白玉石を奉納してから山に入る。厳かなり。
白玉石を奉納
禰宜さんが厳かに舞う
那智青岸渡寺の墓所の脇を通って山に入っていく。山道を上がるとまず杉の大樹に出会った。樹齢800年程度ではないかと推察されるそう。力強い枝を意識して撮影。やはり所々に杉の大樹が点在している。川沿いを歩いたり渡ったり。水量がそれなりに多いので石が滑るため、わらを靴に巻いて歩いた。それにしても水の透明感が素晴らしく清々しい。
樹齢800年程度と言われる一方杉
那智の滝となる透明感抜群の水流
まず一息つくのが二の滝。とても女性的な曲線の滝。艶やかな印象。途中、粘菌も探しては立ち止まり、粘菌ではないかと思われるものを見つけると地面に這いつくばってマクロレンズで迫り、少しだけ熊楠の気持ちに近づけたような気がして寝転がったまま空を見上げたら、高木の枝がそよぎ優しく微笑んでいるように見えた。
そしてさらに山をあがっていくといよいよ三の滝が待っている。近づいて撮影を始めると、何と!!虹がかかり始め、見る見るうちに滝壺を縁取っていく。鳥肌ものだった。生熊さんからは「持っとるなあ。スゴいわ。」熊野の神域で、神様に迎えていただけたようだ。
滝壺に沿って現れた虹をバックに山伏の生熊さんと記念の一枚
感激を維持したまま下山。アスファルトの上に戻ると、こんなに歩きやすいものかとビックリ。しかもピンと背筋が伸びていて、足の運びや階段の降り方も姿勢が良くなったような気がする。やはり人間は山の上り下りを歩いている生き物であるべきだと痛感。
帰りの電車まで少し時間があったので、大門坂あたりの熊楠が逗留した大阪屋旅館跡周辺を撮影。熊楠が疲れた足取りで、くたびれた足袋で歩いたであろう地面のままではないだろうかと気合いを入れてシャッターを切る。梅の香りに目を向けると、熊楠が足を運んだであろう谷が背景に見える。
熊楠の足音を思う
熊野は梅の季節
これで足掛け5回目の撮影。コツコツ撮り貯めて良いシリーズになってきたように思う。