2011年12月17日

リオ+20と生物多様性に関する石川宣言

今月13日に議員会館で設立記者会見を開催した「リオ+20と生物多様性実行委員会」の第一弾のアクションとして、国連生物多様性の10年国際キックオフ・イベントにおいて「石川宣言」を行う準備を急遽進めてきました。

このアクションの最後の追い込みとしては、まず昨日エコプロダクツ展の環境コミュニケーションステージで、ジョグラフ生物多様性条約事務局長と一緒に登壇した際に控え室で今日の事についてご依頼してみたら、フォトセッションとサインを快諾してくださった事が大きく流れを作り始めていました。

国連大学の皆様のご尽力、石川県や運営スタッフの皆様のご理解によって、実現の見通しが立って現地に入ったのですが最終の詰めがなかなかできず、今日のお昼前にイベントの実行委員会の終わりを見計らって、呼びかけ人の吉田正人IUCN日本委員会会長にお電話をしたところ今その話になっているからすぐに来るようにとの指示。慌てて駆けつけると谷本石川県知事への説明が必要との事でイベント会場へ移動するバスの中で説明する話になり車寄せに向かうと、バスの中から「おう来た来たこっちだこっちだ」とやはり呼びかけ人の武内和彦国連大学副学長と涌井史郎東京都市大学教授が手招き。呼ばれるままに大きなA1サイズのパネルを持て余して指示された席に座るとお隣が谷本正憲石川県知事。「これが石川宣言だね」と声をかけていただいたので説明を始めると、ポイントを理解されて「それはしっかりと宣言しなきゃな」と即断。座が少しほぐれると、武内さんが「昨夜の食事の時に知事にお話する約束を事務局としていたのに話し忘れてしまったんだよ」とのお話に、谷本知事が「武内さんはMisiaの話をしていたよ」と笑い話になり、涌井さんから「これも演出だな」とさらに笑いを誘い、ずいぶんとにぎやかなバス移動となったのでした。

そしてそのまま僕はセキュリティパスを持たないまま登壇者控え室まで押されるように入り、そこで吉田さんの指示でジョグラフ生物多様性条約事務局長、谷本知事、武内さん、涌井さん、鷲谷いづみ東京大学教授、そして吉田さんの順で石川宣言のパネルにサイン。あとはどうやって宣言をするかという課題を残してイベントが始まりました。イベント中に石川県の方とイベントの運営スタッフの皆さんとそれぞれにお話をして焦点を絞っていきある程度の宣言のイメージが見えてきましたが、決定的だったのはやはり谷本知事が宣言をするという判断をしてくださった事で、いかにスムーズに行うかという議論に移行していった事でした。

最終的には武内さんがモデレータを行いジョグラフ事務局長、涌井さん、吉田さんがパネラーのパネルディスカッションで締めくくりに、武内さんから「生物多様性の重要性を来年6月のリオ+20でも訴えるために、日本の市民社会としてこのあと石川宣言を行います」と触れていただき、いよいよレセプション会場へ。会場ではまずあんまくどなるどさんにパネルにサインしていただき準備万端、ここでようやく運営スタッフの皆さんと最終的な対応を確認する事ができ、あとは時間を待つだけとなりました。武内さんからは「詳しい話は君からするんだろ」と言われて、「とんでもない、先生からポイントだけで結構ですのでお願いします」と返すと「わかりました、仰せの通りにやりましょう」と本気とも冗談とも取れる会話もありましたが、いよいよその時が来ました。

会場アナウンスで谷本知事、武内さん、ジョグラフさん、渡辺環境省自然環境局長、皆さんが呼ばれて登壇され、武内さんから「石川宣言」について丁寧にわかりやすく説明がありフォトセッション、、、ステージから降りて来られた武内さんをお出迎えすると「これで懺悔はできたね」と笑顔で声をかけていただき固く握手、吉田さんとも握手して、事務局メンバーもホッと一安心できたのでした。

そしてジョグラフ事務局長から「congratulation!」と握手を求められましたので、「この石川宣言は、ジョグラフさんが10月に来日された際に市民団体との対話の中で、生物多様性の重要性をリオで訴えるためのアイデアとして、例えば石川宣言をしてはどうかと言われたことを絶対に実現したいと密かに抱いた想いで動いてきたのです。」と伝えると少し間があって静かに握手してくださいました。そして谷本知事にお礼と呼びかけ人になっていただきたいとお願いをしたところ、「もちろん良いよ、この活動を頑張って!」と固い握手で激励いただきました。

今日は安堵の気持ちで終えるとしましょう。しかしこれで単に達成感を味わってしまってはダメ。この実行委員会としてはファーストアクションを行ったに過ぎません。これだけの人を動かすアクションだったという意義を改めて受け止め、次のアクションを検討していきたいと思います。今日は多くの素敵な人生の先輩方に、物事を作り上げる醍醐味を教えて頂いた充実の一日となりました。ありがとうございました。

リオ+20と生物多様性に関する石川宣言(英文)はこちら

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リオ+20と生物多様性に関する石川宣言(和訳)

2011年12月17日-18日に日本の石川県で開催される国連生物多様性の10年キックオフ・イベントに参加しているリオ+20と生物多様性実行委員会のメンバーは

2012年6月に開催される国連持続可能な開発会議(リオ+20)において、生物多様性は、非常に重要な課題として取り扱われるべきであると考えている。

2010年10月に名古屋で開催された生物多様性条約第十回締約国会議において愛知ターゲット、名古屋議定書、名古屋クアランプール補足議定書が採択されたことは、生物多様性条約の歴史に置ける重要な成果であり、地球の生態系を守り、持続可能な社会の実現に向けた大きな前進だった。

また、国連生物多様性の10年が国連総会(決議65/161)において宣言され、生物多様性の主流化は、国連において生物多様性条約の枠組みを超えた再重要の課題とされるに至った意義は大きい。

しかし、気候変動枠組み条約の第十七回締約国会議(COP17 )にて採択されたダーバンプラットフォームならびに京都議定書の暫定延長という結論は、残念ながら生物多様性の損失を食い止めるための歩みを後退させてしまった。

そこで現在の生物多様性の危機的状況をのりこえるために、地球上のすべての生き物たちとわたしたち人類が、運命共同体であることを強く認識し、

リオ+20の場において生物多様性が重視され、愛知ターゲットを世界が共有することを求めて、以下について宣言する

◆国際社会はリオ+20において生物多様性の価値と重要性を改めて強調すべきであること

◆日本はCBD-COP10の議長国として、CBD締約国のみにとどまらず広く国際社会に対して、生物多様性ならびにCOP10の成果である愛知ターゲットの主流化のためにリーダー的な役割を果たすべきであること

◆東日本大震災ならびに福島第一原発事故という未曾有の災害を経験した日本として、人と自然、生命のつながりを重視し、生物多様性を基盤に置いたグリーンエコノミーによって、自然再生と人々の暮らしの復興を目指す決意を世界に発信していくこと

◆生物多様性と気候変動には重大なつながりがあり、リオ+20においては、この双方の課題を切り離すことなく、政治的コミットメントを取り付ける場として機能させるべきであること

地球生態系のティッピングポイントを前にして、人類は幸せや豊かさの概念を深く見つめ直すことが必要な状況に対峙している。私たちは今まさに、求められる発展・開発の在り方を問わねばならない。

私たちは自然との共生の中に、すなわち生物多様性を基盤とした社会を再構築し、次世代に手渡すことにその答えがあると信じている。

自然との共生という精神性を歴史と文化の中で培ってきたわたしたち日本人は、生物多様性の価値を真に理解し尊重することによって環境と開発の両立する持続可能な社会の実現が可能であることを世界に示す責任がある。

世界には新たなるビジョンが求められている。そして国連生物多様性の10年によるイニシアティブは、そこに素晴らしい影響をもたらしうるだろう。生物多様性の重要性を再確認するこの石川での生物多様性に関する記念式典が、その決意を確認し、リオ+20に向けて前進する重要な機会となることを願い、ここに私たちの意志と精神を宣言する。

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パネルディスカッションで石川宣言に触れる.jpg
パネルディスカッションで石川宣言に触れる


石川宣言サイン入りパネル.jpg
サインが入った石川宣言


石川宣言フォトセッション.jpg
石川宣言フォトセッション


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参考
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12月13日NHK朝のニュースでリオ+20と生物多様性実行委員会が取り上げられています。

12月13日 議員会館での設立記者会見(4人の呼びかけ人のお話はまるでリレー講演。とても充実した約30分です)


posted by 川廷昌弘 at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | エコロジー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする