2011年12月13日

リオ+20と生物多様性実行委員会の設立

第2議員会館、第7会議室、ここで静かに、しかし熱く、一つの運動体が声を上げました。

「リオ+20と生物多様性実行委員会」その設立記者会見が開催されました。その模様なUstでアーカイブされていますのでぜひご確認ください。記者会見というよりも4名の先生方のリレー講演の様相でとても学び多き映像です。映像は1時間ほどありますが、4名のお話は30分程度です。

また朝のNHKニュースで事前に報道されていて、これも映像で確認いただけます。

「生物多様性」という概念が、地球上で暮らす人間の基盤そのものであるという理解、その上で様々な地球上の課題を、地球サミットから20年、気候変動枠組条約、生物多様性条約の誕生からも20年、その誕生の地であるリオで、来年の6月に認識を新たにして考えてきましょうという趣旨です。

日本は昨年名古屋で開催された「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の議長国の責務が来年10月まであります。つまり世界中のどの国よりもこの条約で決議された事をアピールする責任があります。

さらに未曾有の災害から地道に立ち上がろうとしている国、世界がその発言を注目しています。経済、開発優先ではない、自然との共生をベースにした社会づくり、人間の暮らし、これをもっとも説得力をもって発信すべき国でもあります。

とは言え経済発展を否定しているのではありません。自然資源を自然資本として捉え日本で伝承されていたはずの自然資源の持続可能な利用から学び、グローバル視点で考える事も可能だと思います。

そしてCOP17の混迷に対して、京都議定書という地名が入った国として、これに続く新たな枠組みの提案と、COP10で見せた先進国と途上国のいずれに対しても発揮した調整能力を再び見せる必要があります。新たな法的拘束力を持った枠組みを急がねば、温暖化の進行はもちろん、生物多様性の損失は目を覆うばかりです。

例えばこれらの課題に対してリオ+20で日本政府は自らの役割を買って出て、未来の子ども達への約束を新たなに作るのではなく、すでにある約束、例えば「愛知ターゲット」の周知徹底を行う事こそが今もっとも必要な約束だと思います。

こんな想いのもと、多くの有識者の方々が続々と呼びかけ人として参集されています。もう日本の市民社会は黙っていませんよね。皆さん、ぜひ、想いをカタチにしていきましょう。

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「リオ+20と生物多様性実行委員会」設立趣意書

1992 年にブラジルのリオデジャネイロで開かれた地球サミット(環境と開発のための国連会議。以下、リオ)は、生物多様性の保全に取り組み、地球の生き物たちと共に生きる暮らしを求めていた市民にとって、自然と共生できる社会をどのように目ざすべきか常に立ち戻る基点となってきました。「持続可能な発展」を人類の課題として世界が共有しあったのもリオであり、気候変動枠組条約や生物多様性条約が誕生したのもリオでした。そのリオから2012 年で20 年となります。リオ+20 地球サミット(以下リオ+20)の開催により、私たちは再びリオに立ち戻ります。

この20 年間に、温室効果ガスによる温暖化、砂漠化、生物多様性の損失は更に加速化し、地球はまさに地球生態系が崩壊するティッピング・ポイントを迎えつつあります。ミレニアム生態系評価後に示されている「地球生態系の危機的状況」をのりこえ、持続可能な社会を実現することは、21 世紀における大きな課題です。しかしわたしたちは2012 年にリオ+20 で、またゼロから話し合い、新たな約束を作るわけではありません。

2010 年10 月、「地球いきもの会議」と呼ばれた生物多様性条約第10 回締約国会議(以下、COP10)において採択された「愛知ターゲット」、「名古屋議定書」、「名古屋クアラルンプール補足議定書」は、世界193 カ国もの加盟国によって合意された国際社会における最も重要な約束といえます。生物多様性条約が誕生して20年、地球上の生態系を次世代に引き継いでいくために、これらの約束事は、世界の悲願でした。次々姿を消していく山や森、川、海、多くの生き物たち、それに伴って消えていく伝統的な暮らしや智恵をもうこれ以上失うことがないよう、私たちは、リオ+20 で、真に持続可能な社会を構築するためのルールとして、愛知ターゲットに規定された「自然との共生」の概念と、そのための具体的な目標へのコミットメントを世界に浸透させてゆかねばなりません。私たちはリオ+20 を契機に、COP10 の開催国の市民として、また「国連生物多様性の10 年」を世界に働きかけ実現させた市民としての誇りを持ち、日本政府とともに世界に向けて生物多様性の重要性を訴え、国際社会における議論の展開に影響を与えることを目指し、地球上の生態系を次世代に引き継ぐことを目指します。

そして、2011 年3 月11 日に発生した東日本大震災からの教訓を真摯に受け止め、生物多様性を重視した復興を目指すとともに、これからの社会に求められる公平と正義について追求してゆきます。リオ+20 地球サミット開催まで約7 か月の限られた時間の中で、「リオ+20 と生物多様性実行委員会」は、COP10 の議長国である日本政府にリオ+20 における政治的コミットメントならびにリーダーシップを発揮することを期待し、市民によるイニシアティブを発揮することによって迅速かつ柔軟にミッションを遂行するものとします。

時間が限られているのは、わたしたちの活動だけではありません。生物多様性そのものにも、多くの時間は残されていません。リオ+20 地球サミットにおいて、人類が最善の選択を為すことができるように、わたしたち日本市民も最善を尽くす決意のもとに「リオ+20 と生物多様性実行委員会」を設立します。

◆目的

上記の趣旨に沿って、本実行委員会は生物多様性の重要性をリオ+20の場に訴えかけることによって、国際的議論の場における生物多様性の主流化を目指します。また、リオ+20終了後もその精神を引き継ぎ、生物多様性の主流化に向けた活動の更なる発展を目指します。

◆活動にあたっての基本原則

・ リオ+20までの限られた時間を有効に活用するため、上記理念を共有する実行委員会メンバーを中心に国内外の関連団体と連携をはかりつつ迅速な意思決定によって目標を明確に打ち出し、行動に結びつけるものとします。

・ 本委員会は生物多様性の重要性を広く世界に訴え、政治的なコミットメントを促すことを目指すものであり、特定団体の利益を代弁するものではありません。

主な活動予定
・ 生物多様性の主流化に向けた日本政府への働きかけ
・ 国内外の主要な会議などにおいて生物多様性、生物多様性条約の重要性のアピール

呼びかけ人(12 月13 日現在)
堂本暁子(生物多様性JAPAN)
武内和彦(国連大学副学長)
涌井史郎(東京都市大学教授)
吉田正人(国際自然保護連合日本委員会会長)
阿部治 (立教大学教授)
中静透 (東北大学教授)
香坂玲 (名古屋市立大学准教授)
古田尚也(国際自然保護連合シニア・プロジェクト・オフィサー)
草刈秀紀(国際自然保護連合日本委員会副会長)
呉地正行(日本雁を保護する会会長)
柏木実 (ラムサールネットワーク日本代表理事)
星野智子(一般社団法人 環境パートナーシップ会議 副代表理事)
廣野良吉(一般社団法人 環境パートナーシップ会議 代表理事)

リオ+20 と生物多様性実行委員会事務局
Tel:080-1319-1559 メール: rio20biodiversity@gmail.com
川廷昌弘、坂田昌子、今井麻希子、小林邦彦、服部徹、佐藤正弘


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第2議員会館 第7会議室


posted by 川廷昌弘 at 23:13| Comment(2) | TrackBack(0) | エコロジー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする