さて、2時間近く撮影して尾鷲市内へ向い、国道42号線沿いのコンビニで中日新聞を購入。昨日の取材記事がカラーで掲載されていました。題字横の記事は有り難いです。良く見ると題字は「くろしお版」、素敵です。記事も尾鷲支局長の中西さんが、わかりやすくまとめてくださってとても有り難い内容。今日のギャラリートークの告知にもなっており感謝、感謝です。
さて、ギャラリートークですが、どんな方が聞きにきてくださるのかまったく予想もできず、速水林業代表の速水亨さんとの対談内容はその場の雰囲気、アドリブでいくしかありません。集客も心配でしたが、気がついたらほぼ用意された席は埋まり30名ほど、関係者を入れると40名といった感じです。最初に林業の方を聞きましたが5、6名程度、ならば林業の展望とかも入れた方が良いなと思いつつスタート。
最初は簡単に自己紹介をして、速水さんとの出会いに触れ、速水さんにお話を振って、そしてまた僕が話して、、、という展開で進めて行きましたが、僕の写真の話、どのように林業の現場を伝えたら良いのか、林業そのものの話と進めるのがとても難しい、、、速水さんは、どんな話でもグイグイとご自身の言葉で話してくださるので面白く、自分の聞きたい事を皆さんの前で話していただく展開で定着していきました。
林業家は「森」とは言わず「山」と言う、山では「生物多様性」だけでなく「万物多様性」が育まれる、「魑魅魍魎が跋扈し、八百万の神がおわす」というようなお話から、バイオマスエネルギーまで、そんな中で林業の危機に対しての手だてとして、住宅建築の地産地消、つまり地域の気候風土にあった建材で技術や意匠などで個性を育む必要がある、ドイツは日本のように画一的なハウスメーカーはなく地域ごとに建築されているというお話と、日本では家を車と同じ感覚で買っている、つまり日本人は家も完成時にベストを求めてあとは傷んでいくもの、という感覚は車と同じで、本来の家というのは住んでから個性が育まれよくなるもの、という買い方をしていないというお話が出てきました。
それと、僕が何気なく口にした「風景」という言葉に対して、内山節さんが表現されている「情景」という言葉で地域の営みについて話していただきました。「情景」とは、地域の人の「仕事」によって構成されていくもの。つまり給料をもらうために働くのは「稼ぎ」であり、地域、社会のために無償で働くのを「仕事」と言い、「仕事」によって育まれた「風景」は、地域の人たちの郷土愛に育まれた「情景」と呼ぶのが相応しい。これはいただきます。という事でうまく話を締める事ができました。
果たしてご来場くださった皆さんにはどうだったのか、、、センターの方々は面白かったと喜んでくださっていましたので、少し安堵しました。たくさんのご来場、本当にありがとうございました!この様子はビデオでも撮影していただいており、後日編集されたものをモニターで熊野古道センターに来場された方が観れるようです。
最後に今日は速水さんのバースデイである事を皆さんにお話し、取り寄せておいた、神戸ユーハイムの復刻バームクーヘンをお渡ししました。これは90年前にドイツ人のユーハイムが日本で初めて作ったと言われているバームクーヘンを本店でのみ購入できるというものでした。喜んでいただけたのでホッとしました。
トークの冒頭で、速水さんにとって僕は、林業の話をしたら良い形で吸収してくれている手応えのある奴だから付き合っている、というような表現をしてもらえて光栄でしたが、とにかく撮影を重ねてみて、林業の現場を理解し、山の情景を理解し、それでもまだまだ吸収せねば本当の林業の良い写真はまだ撮れていないようにも思えています。さらに、それ以前に、今日も「情景」という言葉を改めて噛みしめ、良き人工林の風景は、まさに「情景」であり、僕は、「情景」を撮りたかったんだという事を言葉で説明できるようになれました。
つまり、僕の写真のコンセプトというか掲げているスローガンである、「地域の大切な資産、守りたい風景、記憶の風景を撮る。」はより心に近い形で言い換えると、「地域の大切な資産、守りたい情景、記憶の風景を撮る。」という事になります。
さあ、7月1日までの1ヶ月半、できるだけ多くの方に観ていただきたいなと思います。よろしくお願い致します。
中日新聞5月20日朝刊
速水亨さんとのギャラリー対談トーク
(撮影:熊野古道センター堀内さん)
30名ほどのご来場がありました
(撮影:熊野古道センター野田さん)
速水さん、エンジンがかかってきました
(撮影:熊野古道センター野田さん)
新聞社2社が取材に、中日新聞は中西さん、紀勢新聞も中西さん。
(撮影:熊野古道センター七見さん)
とても楽しい時間でした
(撮影:熊野古道センター堀内さん)
速水さんにバームクーヘンを
(撮影:熊野古道センター七見さん)


